Warning: Unexpected character in input: '\' (ASCII=92) state=1 in /home/pomme-hayashi/www/www.8845story.com/wp/wp-includes/Requests/Hooks.php on line 70
リメイク/「今の私にちょうどいい」使い心地を求めて、 職人の技と心遣いでリメイク。 | Atelier 8845 WEBMAGAZINE | 8845story

リメイク

「今の私にちょうどいい」使い心地を求めて、 職人の技と心遣いでリメイク。

「今の私にちょうどいい」使い心地を求めて、 職人の技と心遣いでリメイク。

【リメイク】 O様

「母を喜ばせたい」を職人の技で叶えた、使いやすさ向上リメイク!。

 

【リメイク内容の確認】

アトリエ8845スタッフ(以下8845):お母様のバッグのリメイクをお考えとのこと、ありがとうございます。

 

O様:約40年前に母の兄夫婦がフランスへ旅行に行った際に買ってきてもらったバッグなのですが、長い間タンスの肥やしになっていたんです…。

 

リメイク打ち合わせ①

 

O様:革の質や色などは気にいっていたのですが、ダブルフラップの構造が母には少し使いづらかったようです。それに金具が多いので、「もう少し軽かったら」と話していました。
8845:せっかく素敵なデザインですし、この上品さはそのままでご希望に添えるよう尽力いたします。
O様:使いやすいようになれば母が喜んでまた使うと思うので、こっそりご相談させていただいたんです。

 

8845:リメイクというサプライズギフトですね(笑) 一例としてお持ちしたこちらのバッグのように、全く違う形にリメイクするというのも可能ですよ。

 

1

 

O様:仕切りがあるのは便利だと言っていたので、原型を残して考えてもよろしいですか?

 

8845:了解しました。参考までに、出し入れしやすい点で人気のある形をお持ちしたんです。リメイクの方向性を決める際に指標になるデザインがあった方がイメージしやすくなりますからね。

 

O様:丁寧なご対応ありがとうございます。ぼんやりしているイメージを固めていくのにとても分かりやすいです。

 

8845:「こんな風にしたい」「こんな風ではない」。そのどちらのアプローチからでも、完成イメージを明確にするためにお役に立てていただけたらと。では、残しておきたい「原型の使いやすい点」と「改善したい点」をお伺いします。

 

O様:斜めがけで持つ時に体側のフラップが開けにくいので、2方向から開け閉めする「ダブルフラップ」をやめて、片方から取り出せるように「ワンフラップ」にしていただきたいです。スマートで薄いのは気に入っていたので、マチの広さなどはそのままで。

 

8845:マチは生かしたままで、片側ワンフラップに変更ですね。

 

打ち合わせ③

 

O様:母は身長が152cmと低いので、バッグの高さも使いづらいと言っていました。愛読書の冊子が入るくらいの高さにリメイクして、出し入れしやすくしてあげたい。仕切りも含めバッグ全体の高さを変えることって出来ますか?

 

8845:表革も裏地も芯地も一度すべてバラして一から製作するので、ご希望の高さに変更可能です。

 

打ち合わせ④

 

O様:では、高さを5〜6cm切って低くしていただこうかな。あと、バッグの重さを少しでも軽くしたいので、フラップ上部の芯や取っても支障のない金具は省いてください。「金色が目立つのは苦手」と言っていたので、フラップ角の金具もロゴマークも取ってシンプルにしてください。

 

8845:極力軽量化を意識して細部の判断は職人に任せます。ショルダーベルトはそのまま再利用します。今回、見える部分は現状の革を使ってリメイクできそうなので、取ってしまうフラップの革を利用して背段ポケットを付けておきますね。薄いものをパッと入れるのにとても便利ですよ。

 

2

 

8845:見栄えも使い勝手も良くなるゴールじゃないと、リメイクをした甲斐もないと思います。お母様に喜んでいただけるよう、ご希望に沿う形でしっかり仕上げてまいります!

 

 

 


「思った以上の満足!」のため、クラフツマンプライドで挑みます。

 

【工房でオーダー報告】

8845:O様のリメイクの件、お客様にお話を伺ってきました。こちらの指示書に詳細は記載しています。

 

職人:はい、生かす部分と省く部分を確認しますね。

 

8845:本体のマチはそのまま生かして、一枚のフラップを後ろから持ってきて、ワンフラップに。バッグの本体高を5〜6cm低くしてほしいそうです。

 

職人打ち合わせ①

 

職人:では、5.5cmカットして16.5cmで仕上げておきますね。

 

8845:大きなマークと金具の華美さが苦手とのことです。機能面が低下しない金具は取って、軽量化とシンプルさの両方を叶えて。

 

職人:金具は傷を付けないよう、慎重に外して工夫してみます。

 

職人打ち合わせ②

 

8845:裏側のフラップを再利用して背段ポケットを付けてほしいのだけど、マグネットの取り外し穴を上手に隠せる良い案はある?

 

職人:直線的なデザインの雰囲気を生かしつつ、それを損なわないように縦ラインにレザーを重ねてスマートに馴染ませてみますね。

 

 


【工程】

 

1:できるだけ傷をいれないように一目一目縫製の糸をほどいていき、解体。糸をほどかなくて良いところは触らないようにするのが美しく仕上げるコツ

作業工程①

2:元の革を利用するため、歪みなどがあれば平坦にならす。

 

3:リメイク後のサイズの型紙、新しい芯地も作成。

作業工程③

4:型紙に合わせて革を裁断。リメイクは元の素材を使うためやり直しがきかず、一番神経を使う工程でもある。

 

5:リメイク後のサイズに合わせて裁断した革は、縫製しやすいよう一部分を薄く加工。

 

6:貼り合わせ、組み合わせ、元の針穴に合わせて縫製。仕上がりの美しさに影響が出る大事な工程。

3

7:検品

 

8:仕上げ

 

 


【後日、リメイク完成】

職人:リメイクが完成しました!指示にはなかったのですが、中の仕切り部分は最初のデザインを継承して綺麗な曲線で仕上げました。そのほうが物の出し入れもしやすいですし。

 

完成①

完成②

 

8845:そういう配慮はさすが職人だね。きっと喜んで頂けると思うよ。

 

職人:あと、目立つのは嫌だとおっしゃられていたので、フラップ角の金具と大きなマークは取りましたが、小さくブランド名が入った部分のみ金具パーツを接続するパーツとして再利用しました。

 

完成③

 

8845:角の金具を取ると、雰囲気が変わるね。

 

職人:金具のツメの跡がついていたので別の部分から取った革を重ね、デザインのアクセントと堅牢性を兼ねさせました。見えるところはすべて、元革の再利用ができました。

 

8845:良い仕上がりだと思います。さっそくご連絡をして、お届けに行ってきますね!

 

 


40年間の時を経て、「これからも使いたいバッグ」に生まれ変わりました。

 

【リメイク完成】納品

8845:先日お受けしたリメイクが仕上がりました。ご確認お願いします。

 

O様:ちょうど母も来ているので、一緒にリメイクの仕上がりを見てもらいますね。

 

お母様:リメイク?

 

O様:昔、叔父夫婦がフランスで買ってきてくれたバッグを、お母さんが使いやすいようにリメイクしてプレゼントしようと思ってお願いしたの。

 

お渡し①

 

8845:バッグの高さを変え、片面フラップへ変更して一度の動作で中の空間すべてに物を入れられるようにしました。

 

お母様:ありがとう、とても素敵だわ。いつも持ち歩くものだけが入ればいいので、丁度いい大きさになったわ。それに仕切り部分が曲線になっているので、物が出しやすそうね。

 

お渡し③

 

O様:歴史があるメーカーさんだし、丁寧に対応してくださったおかげで不安は全くなかったの。しかしこんなに綺麗にリメイクできるなんてすごい!

 

8845:嬉しいお言葉ありがとうございます!ご要望の軽量化につきましては、約750gから約500gまでに軽くなりました。

 

お渡し④

 

お母様:3分の2の軽さになったの?!重いバッグが苦手だから本当に嬉しいわ。背面にはポケットも増えたし、定期を入れるのに便利ね。デザインもシンプルになって普段でも持ちやすいわ。

 

8845:大きなマークは外し、極力ブランド名を目立たせないように一部パーツにのみ残しました。

 

O様:あら、粋!リメイクして母が喜んでくれただけじゃなく、買ってきてくれた叔父夫婦の気持ちにも応えられたようで、本当に良かったです。

 

お渡し⑤

 

8845:物に込められた想いを繋げていけるのも、リメイクの良さだと思っております。お客様にとって想い入れのあるものが多いので、できるだけ現在のパーツを生かしてリメイクしております。

 

お母様:老舗バッグメーカーのノウハウと技術力で、40年間の眠りから覚めて生まれ変わったわね(笑)本当に気に入りました!さっそく明日のお出かけに持って行きたいです。

 

お渡し⑥

 

 


 

完成・お渡し⑦

名前: 林 照晃

勤続年数: 40年

『物創りの大切さ』 袋物メーカーとして主にバッグ、財布の製造、 営業企画を歩んでまいりました。 製造業としてお客様に長く商品を使っていただけるよう 愛着のもてる商品づくりを目指しております。 今後も匠の技術向上に挑戦していきたいと考えております。

_MG_1666

~想いをカタチに~

アトリエ8845への修理のご依頼、ご不明点、ご質問などございましたらお気軽に下記リンクよりお問い合わせ下さい。

アトリエ8845へのお問い合わせはこちらをクリック

・お電話でのお問い合わせ
フリーダイヤル:0120-52-8845
または:06-6736-5595
〒537-0014 大阪府大阪市東成区大今里西2-11-13
営業時間:9:00~17:00
定休日:土曜・日曜・祝日

 

おすすめの記事