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リメイク/来年受験生になる孫へ、応援の想いをこめて贈る素敵なお守り。 | Atelier 8845 WEBMAGAZINE | 8845story

リメイク

来年受験生になる孫へ、応援の想いをこめて贈る素敵なお守り。

来年受験生になる孫へ、応援の想いをこめて贈る素敵なお守り。

0から希望をカタチにする。100点の満足をお届けする。
どちらの感動も、職人の腕から生まれます。

 

 


思い出のかたちはひとつじゃない。リメイクで引き継がれる新しいストーリー。

お孫さんのために「ランドセルをリメイクしたい」という坂元様の了承を得て、リメイク現場の取材&インタビューを行いました。
今回リメイクするのは、坂元様が現在高校2年生のお孫さん「さとみさん」の小学校入学時に贈ったランドセルです。その後、小学6年生の妹「りささん」も使用した、二人のお孫さんにとっても思い出深いもの。今回のリメイクでランドセルの面影を残しながらも、来年受験生となる「さとみさんを応援できるものに」と願いをこめて、ペンケースを作りたいとおっしゃられていました。想いのこもった素敵なお守りです。

 

まず最初に、アトリエ8845ではお客様のご要望・ご予算などに応じて、製作アイテムや点数を決定し、指示書を作成します。そして肝心なランドセルの状態をチェック。お二人のお孫さんが使用していたと思えないくらいとてもきれいです。「物は大事にしなさい」と口すっぱく言っていた、おじいさまの心得が浸透していたのでしょうね。
今回はペンケース、パスケース、キーホルダーのご依頼をお受けしました。

 

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坂元様にお話を伺いました。

 

坂元様談:
祖父母にとって孫の成長は大きな生きがいです。毎日一緒にいるわけではないので会うたびに印象も変わり、孫の成長に驚いてばかりです。新しいことに触れる日々を過ごす孫たちの成長が嬉しい反面、「今までの思い出も薄れていっているのかな」と、少し寂しさを感じることもあります。

 

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そんな思いから、孫とのつながりを感じ、一緒に昔を懐かしむ事が出来る物があればと考え、この度ランドセルをリメイクして頂こうと思いました。思い出の品ですから、きれいにリメイクしてもらいたいので、修理やオーダーの技術力もあるアトリエ8845さんへお願い致しました。

坂元様とのお打ち合わせを経て、職人へ詳細を伝え製作内容を共有します。リメイクは大切な一点物をお預かりするので、まずはダミー素材で同じ物を作るところから始めます。ダミーとは言え、しっかり作り込んで完成イメージを明確にします。こういった見えない部分にもアトリエ8845の丁寧な取り組み姿勢を感じます。では、リポートスタートです!

 

 


 

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【ペンケース】

■解体

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まずアイテムに合わせて型を取るためにパーツごとに解体します。製作アイテムに最適な、劣化の少ない部分の見極めなど職人がしっかりチェックします。「必要な部分以外は無駄にバラバラにしないようにしています」と、作業指示書を元に慎重に解体。リメイクの際に、もっとバラバラに解体されるのかと思っていたので、丁寧な扱いぶりにちょっぴり感動しました。

 

■裁断

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活かしたいデザインや、残したいイメージを考慮して表革を裁断。裏地も大事なデザインの一部なので、イメージや好みに合う生地を準備します。今回は女の子らしく水玉柄をセレクト。裏地にまでこだわれるのはフルオーダーにも対応できるアトリエ8845の強みですね。

 

■芯地

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表革と裏地の間に入れる芯地を貼り付けます。これは耐久性を確保するための重要な作業。バッグや財布も、この工程の有無で堅牢性や耐久性に差がでます。大切に使ってきたものだからこそ、「これからも少しでも長く愛用したい」というお客さまの想いに寄り添っています。

 

■ステッチ復元

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ミシンと手縫いでランドセルのステッチを復元していきます。元々の糸をほどいた後の縫製穴に合うよう、きれいに縫っていきます。この作業が粗いと出来映えにも差が出るそうで、ズレが生じないよう慎重さがいる作業です。一針一針、お客さまの満足のために。そんな想いで取り組む職人の目も真剣です。

 

■反射鋲取り付け

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ランドセルらしいデザインの顔、かぶせ部分の反射鋲。光沢のあるカシメ金具の反射とステッチとのコンビはランドセルの名残りとしてとてもシンボリックです。お孫さんへプレゼントした日、大きなランドセルを背負って喜ぶ小さな後ろ姿を思い出しそうですね。

 

■組み立て準備

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裁断時の切り口の美しさや、寸分の狂いもない正確な仕事ぶりが表れています。「コバ」と呼ばれる断裁部分をきれいに仕上げるため、ニスを塗布していきます。ここで先に準備していた裏地も貼り合わせ、組み立て前のスタンバイOK。ジップボタンにもランドセルの革を丸く抜いて使用しているとのこと。見落としてしまいそうなディテールへのこだわりに脱帽です!

 

■組み立て縫製

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今回は同系色のファッスナーを装着。側面部分の革も貼り付け完了!いよいよ立体的になって、ペンケースの風貌が出てきました。すごいなぁ、こうやって組み立てていくんですね。

 

■仕上げ縫製
縫製の直線ラインの美しさは、職人の技術力があってこそ。特に作り直しがきかないリメイクの作業は、経験と感覚に確かな腕前が揃わないと実現しません。さぁ、いよいよ完成間近です!

 

■完成

 

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まずはペンケースが完成しました。ランドセルを極限までに凝縮したデザインが印象的です。勉学に励むお孫さんを見守るように、参考書と共に傍に置かれているのが目に浮かびます。

 

 


ーー続いては、「姉妹お揃いで使用できるアイテムを」とパスケースとキーホルダーを各2つ製作。今回リメイクの依頼を受けたランドセルは、姉の「さとみさん」に続いて妹の「りささん」も使用したものです。姉妹で愛用したランドセルの思い出を共有するために、同デザインのもので製作しました。

【パスケース】

■裁断
ペンケース同様、型紙に合わせてまずは裁断からスタート。劣化の少ない部分を探し、ランドセルの横マチ部分を使用することに。特にパスケースは直線で構成されているので、まっすぐきれいな裁断面は仕上がりの美しさに直結します。

 

■パーツ合わせ

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それぞれの各パーツを重ね合わせ一部分のみを縫製しました。裏地はペンケースと同じにしてデザインのリンクを意識。カードの出し入れが多い背面は、タフさも考慮してアトリエ8845セレクトのヌメ革を使用。本革ならではの経年変化も楽しみです。

 

■ハトメ

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バッグなどへの取り付けやすさを考え、チェーンをつけるためにハトメ加工で穴を開けました。バッグの底に潜り込んで迷子にならないためにも、パスケースの定位置の確保は必須。朝の忙しい通学時には助かりますね。

 

■仕上げ縫製
きつくて定期券が入らない。寸法がスカスカで定期券が滑り出てくる。そんな仕上がりでは困ります。ミリ単位で神経を使う工程は、熟練の職人の腕の見せどころ。

 

■完成

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直感的に良し悪しが目につくシンプルな形状ですが、長年の修行を重ねた職人の腕前を信頼して正解でした。コバは同色のニスを塗り、滑らかに仕上げています。ヌメ革のベージュと赤の配色がランドセルの雰囲気を程よく感じさせてくれますね。

 

【キーホルダー】

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ランドセルのショルダーベルトを利用して、キーホルダーにリメイク。使える金具も残しています。あえてコバの仕上げもそのままを活かし、面影を残しています。カシメボタンを付け、バッグのハンドルなどに着脱しやすいようにひと工夫を凝らしています。
受注分の3種類が無事完成しました!繊細で丁寧な職人の手仕事は、本当に素晴らしかったです。難しかった部分とリメイクの感想を、職人の藤原さんにインタビューしました。

 

ーー今回のリメイクで特に気をつけた部分と感想を聞かせてください。

 

藤原(職人):ミシンを使うときは特に神経を使います。元の針穴にキレイに通せるかどうかで仕上がりが変わってくるので。あとは裁断の切り口の美しさと、マチの貼り付け。ほんの細部の仕上げですが、それ次第で全体が野暮ったく見えたり、スッキリ見えたりするんです。私たちを信頼して頼んでいただいているので、期待を裏切らないことが職人の存在意義ですからね。今回、余った革でヒヨコのキーホルダーも2つおまけで作りました。

もちろんお孫さん自身が使っても嬉しいですし、その次の世代のお子様が付けてくれても…、なんて想像したら楽しいですね。

 

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いよいよ、完成したリメイクアイテムを坂元様にお渡しです。感想をお伺いしてみました。

 

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坂元様談:
わぁ、すごいですね!こんなにきれいに仕上がって…。いま、仕上がりを見てすごく感動しています。きっと孫たちも喜んでくれると思います!このペンケースは合格祈願のお守り代わりになりますかね(笑) 仲の良い姉妹なので、お揃いのパスケースとキーホルダーも喜んでくれるでしょう。

学業や習い事で忙しくなって、このランドセルを背負っていた頃と比べると会う時間は少なくなりました。ですが、時間は減っても蓄積された思い出が減ることはありません。このアイテムたちを渡しにいった時に思い出話に花が咲き、また新しい思い出が増えることが何より幸せです。

 

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【藤原さんプロフィール】

ひょんな事から、十代後半より住み込みでバッグ職人になりました。かれこれ53年職人をしております。
修業は厳しい6年間でしたが、優しく家族同様に過ごさせて頂いたので、バッグつくりにもあたたかい思いやりの感じられるもの作りを心がけています。

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